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「耕す者に権利あり、働く者に権利あり」を農地を守るたたかいに込めて

―市東孝雄さんの発言(11・22講演&ディスカッション)

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 山浦さんの講演とそれに続く報告のあと、市東孝雄さんが発言にたちました。とんでもない状況にさらされているのに、とつとつと決意を語る市東さんの言葉は、本当に胸にせまるものがありました。「ゼッタイ市東さんと一緒に、市東さんの農地を守るゾ」って思いました。以下に紹介します。

091122shitou_5  市東孝雄です。みなさん、今日は。
 山浦康明さんの講演、そして吉川洋さんの報告。金融危機と経済危機、そして農地法改悪の問題、ちょっと難しくてあまり理解できませんでした。吉川さんの言う「自分なりに声を出して異を唱え、農地を守っていく」、それは私もこれからも続けていきたいと思います。
 私に関する裁判が3つある、と先ほど言われましたけど、耕作権裁判、明け渡し裁判、後は知事の許可決定に対する行政訴訟、その3つがあります。この中にも、多くの傍聴の方が見えられていて、本当に力強く、励まされています。ありがとうございます。
 これまでの裁判を私なりに見てきまして、空港会社の法律違反で最近で一番驚いていることは、空港公団が農地法破りの、6条 (*1) ですね、不在地主でもあったということです。8年前には成田に所在地がなく、東京にあった、それでも隠してだまし取った、そういうことが明らかになりました。
 今度の新しい農地法では、農地法第6条の不在地主のところも削られました。そして何よりも農地法第1条です。「耕す者に権利あり」という第1条すら削られました。ですからこれから先、農地法がどう変わっていくか、私もたたかいながら私なりに勉強していきたいと思います。裁判も新しい法律のもとではどんどん変えられていくという、農地法改悪の意味が少しずつわかりつつあります。
 私の農地法の裁判は変わる前の法律なので、どうにかなるのかなとは思いますが、今の裁判は裁判と言えないようなひどさなので、どうなるかはわかりません。本当に怒りに耐えません。
 そして今まさに、私の裁判もそうですが、現闘本部裁判 (*2) で、来年2月25日に判決が出ます。何よりも仲戸川裁判長のひどさですね。絶対許すわけにはいきません。これからも弾劾していきますので、みなさんも、一緒にお願いします。

091122shitou_1_2  労働者と同じように、いま農家も、農業では食べていけないような状態になっています。法人化や「企業が農業に参入」といわれていますが、さきほどの小川さんの話にあったように、結局農業は、売上や利益追求という形でうまくいくことは絶対にないと思います。これは誰が考えてもわかることだと思うんですけど、「耕す者に権利あり、働く者に権利あり」、それが当たり前のことだと思います。私はあらためて、このことを裁判を通して訴えていきたいと思います。

 また一方で、さきほどから出ています、第3誘導路ですね。計画が発表されました。前原発言と成田市のひどさは、さきほど萩原進さんから報告がありました通りです。私のなかでは、「何かはしてくるだろう」という気はありました。ですからそんなに驚いていないですね。ふたを開けてみれば、7月の新誘導路、開通はしましたけど、結局危なくて使い物にならないと。そのときは「あ、またか」という気持ちと、「寝耳に水」の閣議決定から43年、空港会社のやり方は全然変わってないってことですね。今でもひどいやり方が、まあこれからも続くと思います。空港の中に囲い込んで、その騒音で追い出しをはかろうと。
091122shitou_2_2   しかし本当のところは、空港会社のあせりもあるし、向こうの方がピンチだと思うんですよ。今の状況のなかで、是が非でも形を作って、机上の計算の30万回から24時間使用という形をいま、言ってますけども、成田空港はどんどん寂れていくと思います。来年の秋の10月に羽田が完成した場合は、成田はどんどん寂れていく、まあ、当然の結果だ、と思いますけど。
 その中で私は、私たちとたたかう人たちと集会を持ちました。私たちの畑でできる無農薬の野菜を待っている消費者との交流もはかりました。このつながりを宝だと、私は思っています。やっぱり、お金じゃないですよね。人と人との絆というものを大切に、これからもがんばっていきたいと思います。
091122shitou_4_3  いま、いろんなところで問題があります。普天間の問題、辺野古に対する沖縄の怒り、八ツ場ダムのデタラメ、鬼泪山の砂取場の問題とか、農地を奪われる農民、職を失う労働者、貧困と飢餓と戦争のアフガン、そのほかにもたくさんあります。それらのすべてを、農地を守るたたかいに込めていきたいと思います。支援をお願いします。ありがとうございました。

(*1) 農地法第6条
国以外の者は、何人も次に掲げる小作地を所有してはならない。
1. その所有者の住所のある市町村の区域の外にある小作地

 これまでの農地法第6条は、第1条の耕作者主義ともに、戦後の農地解放を受け手作られた農地法の精神をもっともあらわしています。地主制度を廃止して、「耕す者こそ権利を持つべき」とうたった農地法は、不在地主というあり方を禁止したのです。ところが6月に改正された農地法では、この不在地主に関する条文がバッサリと切り捨てられました。企業の参入を促進して、農地を効率的に利用することが、農地法の目的にされてしまったからです。

(*2) 現闘本部裁判
 市東さんや、お仲間の空港反対同盟のみなさんが、いま闘っている裁判です。市東さんの農地の問題同様、「へ」の字に曲がった誘導路をめぐるもの。市東さんの畑の隣にある「天神峰現闘本部」(不当な法律で封鎖され、使えない状態)という建物を撤去しようと、成田空港会社が起こしたました。仲戸川隆人裁判長は、審理に必要な実地検証を拒否し、最重要証人の尋問にも偽証を許す偏った訴訟指揮を行い、11月12日に結審を強行しました。

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