農地改革 企業の賃借「自由」に
――農水省緩和で集積促す
農水省が農地政策改革で検討している「新たな農地制度体系」(案)が23日、分かった。一般の株式会社を含めて農地を借りる際の規制を緩和し、原則自由にする方向だ。農地の所有は厳しい規制を維持し、借地による担い手の規模拡大や企業の農業参入を促す。農地の賃借は市町村ごとに設ける「面的集積組織」が主に仲介。同省はこの組織を利用するメリット措置を2008年度予算に盛り込む。だが、借地による企業参入が拡大すると、農地の集積で一般企業と担い手の競合を懸念する声も出そうだ。(8月24日付 日本農業新聞)
担い手と競合の恐れ
案は、24日に同省の有識者会議に示す。農地の倍り手が、機械や労働力などから見て農地を適切に利用すると見込まれる場合、農地の賃借を「原則許可」する。その際、認定農業者などの個人や農業生産法人と、一般企業との間で借りられる条件に差を設けない考えだ。
農地の賃借では現在、個人の場合でも農作業に日常的に従事していることや下限面積、通作距離などの規制がある。また一般企業の場合は市町村が指定した区域に限定。耕作放棄地や耕作放棄されそうな農地が「相当程度存在する地域」との条件がある。今回、こうした区域の条件を無くし、優良農地の貨儲も認める。一方で農地の所有は、無断転用の恐れもあるため一般の株式会社には認めないとする規制を維持する。
賃借の場合でも、企業と地権者が相対で賃借すると、担い手へのまとまった農地の集積が進まない。そこで農地の貸し手と受け手の間で農地の賃借を一括して仲立ちする「面的集積組織」を市町村ごとに整備。農地の利用調整を行う。同省は来年度予算の概算要求で、面的集積組織への参加を促す奨励金の財源として90億円を計上。農地の貸し手が受け取る借地料のかさ上げや、担い手が賃借料を一括して前払いするため資金を無利子で借りられるようにするなど、面集積組織に参加するメリット措置を設ける。
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